鎌倉の寺という本によれば鎌倉五山第二位の円覚寺は冬に行くのがおすすめらしいです。
冬ではなく、梅雨の時季ですが、円覚寺に行ってきました。
円覚寺と一緒に明月院にも行く予定だったのですが、途中で雨が降ってきてしまい、円覚寺も駆け足で見て回ることになってしまいました。
円覚寺は、建長寺や長谷寺と並ぶ鎌倉で人気の観光名所の一つです。
円覚寺を訪れたのは10年以上ぶりくらいです。
北鎌倉駅近くにある円覚寺
北鎌倉駅前にある「臨済宗円覚寺派大本山 円覚寺」は、弘安5年(1282年)に8代執権北条時宗によって創建されました。
北条時宗といえば、元寇の役で蒙古を迎え撃ったのを指示した人物ですが、その蒙古襲来で戦没した霊を慰めるために創建されたのが円覚寺です。
開山は、宋から来朝した無学祖元(仏光国師)です。
無学祖元(1226~86)は、12歳で出家した後、北条時宗に招かれて来朝し、初めは建長寺の住持となりました。
鎌倉五山第一位の建長寺
「円覚寺は数度の大火に遭い、衰微したこともありましたが、江戸末期の誠拙和尚が出て伽藍を復興し、現在の円覚寺の基礎を固められ、明治になると今北洪川・釈宗演のもとに多くの雲水や居士が参禅して関東禅会の中心となり、今も僧堂・各種の座禅会や夏期講座などに引き継がれ、多くの人々に親しまれ「心の寺」と呼ばれています。」
円覚寺のパンフレットから
円覚寺には、源実朝が宋の能仁寺から請来した仏牙舎利を奉安する堂宇で国宝に指定されている「舎利殿」と、鎌倉一の大きさといわれて同じく国宝に指定されている「洪鐘(おおがね)」があります。
また、円覚寺ではだれでも参加できる坐禅会が行われています。
円覚寺の見どころ
JR横須賀線「北鎌倉駅」を下車すると円覚寺はすぐそこです。
北鎌倉駅周辺には、建長寺、東慶寺といった有名な寺院が多いだけでなく、お洒落な飲食店もあるので立ち寄ってみるのもいいと思います。
県道から見た円覚寺の入口です。円覚寺は外国人観光客にも人気の寺院なので、入口にはたくさんの外国人観光客がいました。
円覚寺は、正式名称を「瑞鹿山 円覚興聖禅寺」といいます。
円覚寺総門にある扁額には「瑞鹿山」と書かれています。
総門をくぐると拝観料の支払所があるので、そこで拝観料を支払って中に入ります。
境内に入って最初にあるのが円覚寺の立派な山門です。山門は、三解脱門を振り払う門とされています。
天明5年(1785)に、円覚寺中興・大用国師誠拙周樗禅師の時に再建されました。楼上には、十一面観音、十六羅漢像が安置されています。
円覚寺の境内では、四季折々の花も観賞できます。
今回、訪れたのが6月だったので、あじさいが見頃を迎えてました。
江の島より招来した弁財天を祀る、弁天堂に続く階段でもあじさいがありました。
弁天堂は高台にあるので、ここからの眺めはなかなか良いです。
鎌倉一大きいといわれる国宝の「洪鐘」です。洪鐘と書いておおかねと読みます。
鎌倉幕府9代執権北条貞時が、江の島弁財天に参籠し、天下泰平・万民和楽を祈り、正安3年(1301)に鋳造されたと伝わる洪鐘です。
山門を通って真っすぐ進んだ先が「仏殿」です。
仏殿には、円覚寺の本尊である「宝冠釈迦如来」が祀ってあります。
仏殿は、関東大震災で倒壊した後、昭和39年に再建されました。
第四日曜日の9時前に訪れたので、方丈で説教会が行われてました。
方丈前には、たくさんの石仏が立ち並んでいます。
説教会があったので朝から人が多いです。
円覚寺庭園は、神奈川県で5か所しかない国の指定名勝の一つです。
追記:令和3年に箱根の神仙郷も国の指定名称に追加され、現在は6か所の国の指定名称があります。
「妙香池」です。
正続院には国宝の舎利殿があります。
正続院は、開山無学祖元禅師の塔所です。現在は修行する専門道場になっています。
円覚寺の坐禅会
円覚寺では一般の人も参加できる坐禅会が開催されています。
暁天坐禅会(仏殿) | 毎朝午前6時~7時 |
日曜説教会(方丈) | 毎月第二・第四日曜日午前9時~、引き続き11時まで坐禅 |
土曜坐禅会(居士林) | 毎週土曜日(初めての人・午後1時20分~2時20分、二回目以降・午後2時40分~3時40分) |
訪れたのが日曜日だったので、方丈で説教会をやってました。
「方丈」本来は住職の居間でしたが、現在は法要や説教会、夏期講座など多目的に使われているそうです。
円覚寺のアクセス
・住所 鎌倉市山ノ内409
・交通 JR横須賀線「北鎌倉駅」徒歩1分
・拝観時間 3月~11月・午前8:00~午後4:30、12月~2月・午前8:00〜午後4:00
・拝観料 大人500円、子供(小中学生)200円
・公式HP http://www.engakuji.or.jp
まとめ
・JR横須賀線「北鎌倉駅」徒歩1分にある「円覚寺」は鎌倉五山第二位の由緒ある寺院だった。
・円覚寺は、鎌倉幕府の執権北条時宗が蒙古襲来で戦没した霊を弔うために建てられた寺院。
・円覚寺には、舎利殿(非公開のため見れない)、洪鐘(見れる)といった国宝がある。
・一般の人も参加できる坐禅会を開催している。
円覚寺から建長寺に向かう途中の道、明月院通りの入口付近に新しく設置された「鎌倉ものがたり 一色先生の足跡板」に寄ってから帰宅しました。