日本では平成25年に高齢率が25%を超え、いまや相続や葬式は日常的に起こることになりました。
仕事がら管理人は毎月勉強会に2~3回出席してますが、調べたら最近の3回に1回が相続に関するテーマでした。
それだけ相続が身近なものになったということです。
今回のテーマは、相続と同じくらい関心の高い、葬式に関することでした。
高齢社会の影響で葬儀に関心を持つ人が増えているようで、葬儀会社を経営する人を招いての勉強会でした。
今回、勉強会に参加して思ったのは、家族にもしもが起きたときのために、葬儀の流れや葬儀の後の手続きについて知っておかないと大変だなということです。
今回は、一般的な葬儀の流れと費用についてまとめてみようと思います。
一般的な葬儀の流れ
家族の大黒柱が亡くなった場合は、気が動転してしまい、何から手をつければいいのか分からず、特に初めての人は右往左往してしまうようです。
誰に相談すればいいのか分からない、今後費用はいくらかかるのか、その後の手続きは?といった疑問も多いそうです。
一般的な葬儀の流れについては以下のようになります。
1.亡くなられたら死亡診断書をもらう
病院で亡くなられた場合は「死亡診断書」を受け取り、事故死などでは警察の検案後に「死体検案書」を受け取ります。
死亡診断書と合わせて葬儀社に連絡して遺体の搬送をしてもらいます。
遺体は、自宅か葬儀社に安置しますが、どちらになるかは家族の希望によります。
枕飾りは、普通の人は知らないので、葬儀会社の人が準備してくれるのが一般的です。
2.通夜、葬儀、告別式を行う
葬儀の規模や予算の打ち合わせを葬儀会社と行います。
打ち合わせでは、通夜、葬儀、告別式の日時といったことを決定するのですが、神奈川だと予約を取るのが大変で予約に3日以上かかることもあるようです。
仏教、神道、キリスト教、無宗教などの宗教形式の違いがありますが、日本で行われている葬儀の95%は仏教形式といわれています。
その他、香典返しや精進落としなどの打ち合わせも行います。
菩提寺がある場合は、お寺との調整が必要になります。
菩提寺を通して葬儀を行わなかったばかりに、菩提寺がへそを曲げてしまい、再度葬儀を行わされた人もいるそうです。
費用も余計にかかってしまったそうなので、事前に話を通しておくのがよいようです。
葬儀会社と家族との打ち合わせに従って、通夜、葬儀、告別式を葬儀会社が進めていきます。
3.出棺と火葬
告別式の後は、最後のお別れとして遺体に花を飾っていきます。
その後、棺を霊柩車に乗せて火葬場へ移動します。
火葬の際に火葬埋葬許可証を受け取るのですが、この許可証は納骨の際に必要な書類となりますので、大切に保管します。
4.初七日・四十九日法要
なくなった日を含めた7日目に「初七日法要」を行います。
しかし、最近では、繰上げ初七日といって葬儀の日に行うことがほとんどなんだそうです。
故人の喪に服する期間を忌中といい、仏式では四十九日が忌明けになります。
この四十九日に法要が行われます。
葬儀費用の平均額
葬儀に関することで最も関心が高いのが費用のことではないでしょうか。
葬儀費用といっても地方や規模、風習によって違いがありますので、ここでは「一般社団法人日本消費者協会」による調査結果を紹介します。
一般社団法人日本消費者協会の「葬儀についてのアンケート調査」によると、葬儀費用の全国平均は「152万円」かかり、お布施や戒名料などの全国平均は「47.3万円」かかっているそうです。
葬儀費用とお寺に対する費用を合計すると199.3万円です。
葬儀を経験した人に対して「葬儀で一番困ったことは何か」というアンケート調査では、お布施に関することや、戒名料に関することが上位だったそうです。
それにしてもバカ高いですね。
一般財団法人日本消費者協会「第11回-葬儀に関するアンケート調査報告書」
葬儀後に必要な手続き
葬儀が無事に終わった後にも必要な手続きがあります。
社会保険関連であれば、健康保険なら健康保険組合や健康保険協会、国民健康保険であれば市町村、厚生年金なら管轄する年金機構、国民年金については市区町村といったようにです。
本人が死亡しているのに、年金が支給されるのを嫌がって手続きをしなかった、といったニュースが最近も報道されてました。それに対して年金事務所は返還してもらうといってました。悪質なケースにいたっては逮捕されることもあります。
銀行が本人の死亡を確認すると、銀行口座が凍結されて引き落としができなくなります。
最近の改正で一定額までは認められるようになりました。
さいごに
少し前に町内会の役員になったので葬式に関して相談を受けることも増えました。
亡くなってから遺産について聞いたという人も多いので、生前の整理は大事だなと思います。