「彼我庭園」横浜公園内にある日本庭園

横浜が歴史で大きな役割を果たしたのは幕末からなので、歴史自体はたいしてありませんが、市内には文明開化に関連する建物や施設が数多くあります。

外国の居留地があった横浜には、西洋式の建物や公園が数多くあり、また、日本最大の中華街があったりと街を歩くだけで異国情緒を感じることができます。

横浜公園は、横浜スタジアムとチューリップで有名ですが、今回は公園内にある「彼我庭園」を見て回りました。

彼我庭園のアクセス

彼我庭園へは、みなとみらい線の「日本大通り駅」が最寄り駅になります。

みなとみらい線の「日本大通り駅」と比べると少し遠いですが、JR根岸線・横浜市営地下鉄線の「関内駅」からも歩けます。

 

所在地 神奈川県横浜市中区横浜公園
アクセス JR「関内駅」から徒歩3分、みなとみらい線「日本大通り駅」から徒歩2分

 

同じ横浜公園の敷地内にある横浜スタジアムへは関内の方が近いです。

子供の頃はベイスターズファンだったので、野球観戦にスタジアムへ親によく連れてきてもらいました。

 

駐車場はありませんが、近隣にコインパーキングがあります。

彼我庭園の歴史

彼我庭園入口前にある案内板です。

横浜公園は、わが国初の洋式公園である山手公園に次いで古い公園で、横浜の発展と共に歩んできました。

開港当時、在留外国人の生活環境改善を求めた条約に基づき、遊郭や沼地の跡地に整備され、1876年(明治9年)に開園しました。広く一般にも公開され、外国人(彼)と日本人(我)の双方が利用できたことから、当時は「彼我公園(ひがこうえん)」といわれていました。

日本庭園は、1909年(明治42年)に横浜市に公園の管理が移管され、「横浜公園」と改称された頃に作られました。接収により一度は取り壊されましたが、1978年(昭和53年)の横浜スタジアム建設と同時期に再びせいびされたものです。

この庭園門は、横浜公園の日本庭園にふさわしい名称として「第33回全国都市緑化よこはまフェア」を記念し、彼我の友好と平和が深まるようにとの願いを込め、「彼我庭園」に定めて銘板を付したものです。

屋根には、横浜発祥のフランス瓦である「ジェラール瓦」の複製(レプリカ)を葺き、足元には「煉瓦」を配置しています。明治の開港期に外国文化をいち早く取り入れた、横浜の国際交流の歴史と文化への思いを表現しました。

 

彼我庭園の存在は知ってましたが、中に入ったのは初めてかもしれません。

彼我庭園は日本式

横浜スタジアム側にある彼我庭園の門です。

彼我庭園は小さい庭園ですが、美しい日本庭園です。日本の歴史公園100選にも選ばれており、春夏秋冬違った景色が見れます。

 

近隣の住民だけでなく、休憩中のサラリーマンの憩いの場所として利用されています。

横浜市の中心にいることを忘れさせてくれる庭園です。梅やモミジを見に訪れる人もいます。

 

庭園の池には、亀が目立つほど何匹も泳いでるのを見かけました。

 

茶席へ入る前に手と口の中を清潔にするための場所を蹲踞(つくばい)といいいます。

水琴窟(すいきんくつ)は、洗った水が地下へ排水されるときに発生する音を楽しむ装置のことです。

友好と平和の灯籠

今は電気とガスが発達しているので、灯籠を使うことはあまりないかもしれません。

灯籠は、中にろうそくを入れる道具です。灯籠には、石灯籠や竹灯籠といったものもあります。

 

この灯籠は、アメリカの「ポートランド日本庭園」内にある雪見灯籠の複製です。1954年頃に当時の市長である平沼市長が世界各地に「友好と平和の灯を点ずる」として送った灯籠の一つだそうです。

灯籠には、「Casting a light of Everlasting peace (恒久平和の灯をともす)」と刻まれていて、ポートランドでは「Peace Lantern」と呼ばれているそうです。

岩亀楼の石灯籠

この岩亀楼の石灯籠は、妙音寺から横浜市に寄贈されたものです。

灯籠に名前が刻まれている岩亀楼については、横浜開港にともなって開業した遊郭でしたが、明治十七年に廃業したといわれています。

 

この灯籠は、明治初期の頃のものといわれ、文明開化の遺物として庭園に設置されています。

 

横浜公園一帯は江戸時代の末期までは入海で、安政三年(1856)に埋め立てられ太田屋新田といわれました。

横浜開港によって更に一万五千坪が埋め立てられて、港崎町(ミヨザキチョウ)と命名され、岩亀楼もここで開業して大変な盛況だったそうです。

岩亀楼は、その後慶応二年の大火で焼け、明治十六年に永楽町に移り、明治十七年に廃業しました。この石灯篭は明治初年頃のもので、貴重な文化財です。

彼我庭園のまとめ

彼我公園は、横浜公園内にある公園で、周辺には山下公園や横浜スタジアム、横浜中華街といった名物スポットがあります。

彼我庭園の名前の由来は、外国人(彼)と日本人(我)の双方が利用できたことからつきました。

敷地は広くありませんが、四季折々の花が楽しめます。

 

園内には、歴史ある灯篭が設置されています。

 

彼我庭園の存在は知ってましたが、中に入ったのは初めてかもしれません。