日本最古の武家文庫「金沢文庫」と金沢北条氏の菩提寺「称名寺」を観光

猛暑の中、現存する日本最古の武家文庫といわれる「金沢文庫」と金沢北条氏の菩提寺の「称名寺」に行ってきました。

 

当日の気温は、34度以上にものぼる暑さだったせいか、いつもなら地元住民と観光客で賑わっている寺内は他の人がほとんどいませんでした。

敷地内は広く、木と山の自然あふれる場所なので、紅葉の名所としても知られてます。

紅葉目当てで秋に何度か訪れたことはありますが、真夏に来るのは今回が初めてです。

 

金沢文庫では、特別展がよく開催されてますが、当日は「鎌倉幕府と安達一族」の特別展が開催されてました。

この後も何度か行きましたが、鎌倉時代と縁が深いだけあって鎌倉幕府と関係が深い催しが多いようです。

「金沢文庫・称名寺」へのアクセス

金沢文庫は称名寺の境内に建っていて、称名寺からはトンネルで金沢文庫とつながっています。よって、ここでは称名寺までのアクセスを紹介しています。

駐車場はないようなので交通機関を利用するのがおすすめですが、少し歩けばコインパーキングがあります。

管理人は、いつもは自転車なので裏の空いてるスペースに停めさせてもらってます。

金沢文庫に住んでる親戚は、仁王門の前の空いてるスペースに置いてるそうですが、いいのか悪いのか分かりません。

 

称名寺へのアクセスは、金沢シーサイドラインの「海の公園南口」駅か「海の公園柴口」駅で下車して徒歩で10分歩くのが近いのですが、シーサイドラインは杉田から金沢八景の短い距離を結ぶ路線なのであまり一般的ではありません。

ほとんどの人は、京浜急行線の「金沢文庫」駅を利用することになると思います。

京浜急行線の金沢文庫駅からは、徒歩で12、3分です。住宅街の中を歩いて行く感じですが、称名寺も住宅地の奥といった感じの場所にあります。

 

所在地 〒236-0015 神奈川県横浜市金沢区金沢町212−1(称名寺)
電車 京浜急行線「金沢文庫駅」徒歩12分

 

 

管理人は用事があったので、金沢八景駅から歩きましたが、猛暑日だったので汗が止まりませんでした。こんなに暑い夏は初めてです。

金沢八景から称名寺へ向かう途中の道ですが、この場所は剛力彩芽さんと玉木宏さんが主演の「私の嫌いな探偵」というドラマの撮影で使われてます。

 

横須賀街道や観音崎、野島など、管理人にとってもお馴染みの場所が出てくるので、個人的に好きなドラマでしたが、視聴率がいまいちだったようです。

ギャグ満載のゆるい感じの推理ドラマになっています。

 

称名寺赤門から仁王門まで

バス停が近くにある赤門が称名寺境内への入り口です。

称名寺は、国の指定史跡にも指定されており、13世紀半ば頃の創建といわれています。

 

現在の称名寺は、復元されたもののようです。

赤門をくぐると何軒か喫茶店が並んでました。普段は歩いている人がいますが、この日は猛暑だったのでほとんどいません。

 

途中には、「称名寺塔頭光明院表門」という門がありましたが、中は駐車場になってました。一応、横浜市の指定有形文化財に指定されているみたいです。

 

赤門から仁王門までは、徒歩で2、3分といったところです。仁王門には二対の仁王像が立ってます。

仁王門の下は通れないので、称名寺境内へは門の横を通って入ります。

 

称名寺の裏手には市民の森があります。今回は行きませんでしたが、金沢北条氏歴代のお墓もあります。

以前に市民の森を回ったときは30分以上はかかったので、結構広いです。

 

称名寺に隣接する金沢文庫では特別展を開催していることが多く、この日も「安達一族と鎌倉幕府」という特別展を開催してました。

安達一族の盛長は、源頼朝の旗揚げ前から仕えた、十三人の合議制の一人にもなっている幕府の実力者です。

称名寺庭園と金沢北条氏

称名寺は、寺号を金沢山(きんたくさん)といい、鎌倉幕府執権の北条氏一族の金沢実時が開基とされています。

その後も称名寺は金沢北条氏の菩提寺として発展していきました。

仁王門を通った先にある称名寺庭園は、外国からの観光客も訪れる日本らしさあふれる庭園です。

美しいと思いましたが、浄土思想に基づいて造られているそうです。

 

境内に入った右手には、陸軍大将本条繁の書の忠魂碑が建ってました。そこには明治から大正、昭和までの戦没者の名前が書いてありました。

本庄繁は陸軍の軍人で、戦後に自決した大将です。

 

称名寺の平橋と反橋は、「かながわの橋100選」にも選ばれています。この反り返った感じがいいです。境内は他に人がいないのでセミの鳴き声だけが響き渡ってました。

 

端を歩いていると池から「ぽちゃん」という音が聞こえてきたので、池の中に目をやると、亀が何匹も泳いでました。

 

橋を進んでいった先にあるのが本殿になります。

 

本殿の手前に鐘があるのですが、金沢八景の一つがこの「称名寺の晩鐘」です。

 

金沢八景にも住んだことがありますが、「六浦(むつら)」なんて謡曲があることを初めて知りました。

 

称名寺境内は、大変すばらしい景勝でしたが、秋の紅葉の方が個人的にはおすすめしたいです。

トンネルを抜けた先にある金沢文庫

称名寺と隣接する金沢文庫は、文化人として知られる北条実時が収集した文庫がもとになっています。

金沢文庫は、称名寺境内を通ってトンネルを抜けた先にあります。

 

このトンネルの先にあるのが「県立金沢文庫」です。

 

付近一帯は文庫ヶ谷と呼ばれていたそうです。

 

金沢文庫の特別展のポスターの隣にあった「観覧料のご案内」です。

この時は鎌倉幕府と安達一族の展覧会が開催されてましたが、この日が開館記念日(8月8日)だったので観覧料は無料でした。

普段は成人で250円がかかり、特別展の開催時はさらに特別展料金が必要です。

神奈川県立金沢文庫の特別展観覧料(個人)

65歳以上 200円 年齢のわかるもの必要
20歳以上65歳未満 600円
20歳未満・学生 500円 学生証等が必要
高校生 100円 学生証などが必要

中学生以下、身体障害者手帳をお持ちの方は無料です。