塚山公園から富士山が見えるという話を聞いたので、原付バイクで横須賀まで行ってきました。
塚山公園は過去にウォーキングやサイクリングで何度か訪れていますが、西側の海に面してないので富士山が見えるとは知りませんでした。
公園内には、徳川家康に仕えたウィリアム・アダムス(日本名・三浦按針)夫妻の供養塔もあります。
塚山公園に向けて午前10時に横浜を出発
横浜から塚山公園までは、鎌倉街道と国道16号線を通って行きました。
関内から鎌倉街道で南下し、中村橋から国道16号線でひたすら横須賀方面へ進めば、京浜急行線の「安針塚駅」入口に着きます。
横浜から40分ほどバイクを走らせると、横須賀市内に入ります。
土曜日の11時近くに田浦警察署の前に着きましたが、かなり混んでました。東側は国道16号線しかないので、鎌倉・逗子方面だけでなく横須賀への道も普段から混みます。
塚山公園に行く前に長浦港に寄りました。長浦港には、よく自衛隊の船が停泊しています。
長浦港は、今でも一部海上自衛隊に使われているそうです。
天然の地形に恵まれた長浦港は、明治から太平洋戦争終戦(昭和20年)まで軍港として使用されてきた。
戦後は緊急食糧輸入港として、わが国の食糧危機の打開に大きな役割を果たした。終戦当初は横須賀本港とともにアメリカ進駐軍に接収されていたが、昭和21年4月この地区の接収が一部解除されるに及んで商港へ転換する方向で脚光をあびることになる。戦災によって各港が多大な被害を受け、臨港倉庫の不足を悩む中、国は長浦港の膨大な元海軍倉庫に注目し、この港の存在を高く評価した。こうして、米・麦などの穀物のほか塩・肥料を含む「緊急食糧受入港」として使用され、日本の食糧危機の打開に大きな役割を果たした。
JR横須賀線「田浦駅」の魅力
「田浦駅」と「京急田浦駅」とを勘違いする人がいます。
JRの田浦駅と京急線の京急田浦駅とは少し離れており、駅前の賑わいも違います。
京急田浦駅の近くには、小さいながらもお店が並び、シャッターを閉めているお店は多いですが商店街もあります。
しかし、JR横須賀線の田浦駅には、商店街はおろかコンビニすらありません。
上の写真が田浦駅です。御覧の通りさびれ方が半端ないです。横須賀一と言っても過言ではありません。
三浦半島には、JR線と京浜急行線が走っているのですが、横須賀市民には私鉄の京急線の方が使われています。
横須賀で最も利用者数の多い「横須賀中央駅」は京浜急行線の駅です。
JRにも「横須賀駅」がありますが、JRの駅とは思えないほど寂しい駅です。
そして、横須賀駅よりも寂しいのが田浦駅です。
バスロータリーとJR田浦駅入口です。
田浦駅の反対側も、倉庫と自衛隊関係の建物しかありません。
田浦駅は軍都といわれた横須賀から近いため、駅周辺には海軍の倉庫があったそうです。倉庫に輸送するための線路も今では廃止され、駅の周辺には廃線の跡が残っています。
世の中には、廃線マニアという人々がいて、廃線マニアの間では田浦は有名だそうです。
管理人も、田浦駅周辺のさびれた感じが好きで、昔は横須賀・三浦に行くときは田浦駅に寄ってました。何度も横須賀に行き過ぎて今はあまり行かなくなりました。
塚山公園へは、いつもなら京急線の安針塚駅前を通って行くのですが、スマホが別のルートを表示していたので、指示通り行ってみることにしました。
「田浦駅」から「のの字坂」へ
田浦駅から塚山公園を目指します。
スマホを見ていて、田浦には「のの字坂」と呼ばれる坂があります。
横須賀市のホームページでは、のの字坂について、「戦前、城の台砲台を築き、物資を運び上げるためにつくられた道路である。道をつなぐ陸橋を「のの字橋」(いわゆるループ橋)といい、はじめは橋も木製であったという。ループ(輪)は、直径40mぐらいで、輪の中は児童公園(田浦1丁目公園)になっている。桜の木が植えられ、春は美しい。1回転半以上まわって登った先は、旧浦賀道・十三峠となり、東京湾を望むハイキングコースとなっている。」と紹介しています。
田浦駅を出て、住宅街を進んで行くと、のの字坂があります。
トンネルの先には、まさにひらがなの「の」を描くような道があります。
真ん中のトンネルから入って来て、一周半ぐるっと道なりに進んできます。
この後ひたすら塚山公園に向けて進んでいくのですが、思っていた以上に距離がありました。
安針塚駅入口からの方が道も広いし、着くのも早い気がします。
田浦駅から10分ほどかかって塚山公園内に来ました。時刻は11時20分を回ってました。
塚山公園の駐輪場
途中に鹿島台という見晴台があったので、階段を上ってみました。
鹿島台から見た横須賀港方面です。木が邪魔で思っていたほど眺めはよくありませんでした。
とりあえず駐輪場に停めます。
駐輪場は公園の中央にあります。近くにはトイレと港の見える丘へ上る階段があります。
駐輪場と公園内は無料で利用できます。
塚山公園の案内図です。
ウィリアム・アダムスを供養している安針塚へ
塚山公園内には、ウィリアム・アダムスの供養塔があるので、お参りしました。
ウィリアム・アダムスは、日本名を三浦按針(みうらあんじん)といい、徳川家康に仕えました。徳川家康に与えられた領地が三浦郡逸見村だったので、三浦と名乗りました。
三浦按針は、亡くなる際に江戸を見渡せる地に墓を建てるように言い残したため、この地に供養塔が立てられたそうです。
三浦按針と妻・雪のお墓(正確には供養塔)です。お雪との間に子供もいたそうですが、子孫がその後どうなったかまでは不明だそうです。
塚山公園からの眺め
「港の見える丘」からの眺めがよいと聞いていたので行きました。
港の見える丘からは、横須賀港が見えました。
港には自衛隊の船が停泊してました。
見えにくいですが、猿島も見えました。冬に来たときはもっとはっきりと見えました。
次に公園内で一番高い「見晴台」へ向かいました。
見晴台から「富士山方面」を眺めたのですが、富士山は見えませんでした。
大楠山方面の眺めです。
見晴台から横須賀港方面の眺めです。
そろそろ帰ろうと思って最後にもう一度富士山方面をよく見てみると……。
うっすらと富士山が見えました。
公園内は自然がいっぱい
公園内には様々な植物が植えてあります。あまり花に詳しくないのですが、公園内の花を少しだけ紹介します。
ヒラドツツジです。
ドウダンツツジ?です。
この下の道はハイキングコースになっています。阿部倉を抜けて大楠山に登ったこともありますが、けっこう時間がかかりました。
塚山公園まとめ
・バイクで行く場合は、京急線の安針塚駅を抜けて行った方が早い。
・桜の時期以外、公園はガラガラ。
・天気が良ければ富士山が見える。
・港の見える丘・見晴台からはは、長浦港や横須賀港が見える。
・公園内には無料の駐輪場がある。
・塚山公園は、「かながわの景勝50選」に選ばれています。
かながわの景勝50選の石碑は、中央広場のハイキングコース側にあります。