フリーランスのための本

「フリーランスのための一生仕事に困らない本」というタイトルに惹かれて購入しました。

初版が2014年なので少々古いのですが、今読んでも勉強になります。

著者は税理士の先生なのですが、一人しかいない事務所、というかあえて一人を選んで事務所を経営しているようです。

管理人は、この本を読んで初めて知った税理士さんですが、税理士界ではかなり有名な先生みたいです。

ブログを使って自分のメディアを確立しているうえ、開業当初から一日もブログを欠かさず更新しているすごい人です。

税理士の中には、著者をリスペクトして、著者にならってブログを開設して毎日更新し続けている先生もいるようです。

フリーランスには参考になるところが多い

著者がこの本を出版したのは2014年12月と少し古いですが、管理人が独立したときにこの本に出合っていればと思える本でした。

ブログは資産になる、アクセスが伸びなくても続ける、自分メディアなど、独立したばかりのフリーランスには参考になる部分も多いのではないかと思います。

管理人も、今ではWordpressでブログをつけだしてから7年以上が経つので、既に知っている知識も多いのですが、ブログへの考え方のスタンスが違うというか、なるほどと思う箇所もたくさんあります。

 

今の管理人は、過去に書いたブログを読み返して納得がいかない場合は削除することもあります。

また、今では文字数がある程度ないとSEO的によい評価にならないといわれていて、そういう場合も削除したりします。

ところが著者のブログを見る限り、文字数が少ないかなと思うような昔の記事も残しているようです。

独立してから毎日ブログを更新しているわけですから、ブログの記事数もかなりの数になります。

初版時点では2713のコンテンツでしたが、現在では更新が4500日を突破しているようで、インデックス数も個人のブログとはとても思えないほどの数です。

本の構成内容「真の自由を手に入れるために」

本の内容は、フリーランスとしての心構え、ブログを軸として自分メディアの戦略について、といった内容がそれぞれ1/3ずつで、残りの1/3が税理士さんらしく会計や税金に関する内容になっています。

 

アマゾンで紹介している本の内容

「来月ヒマだな」にさようなら!

メールで!電話で! 仕事の依頼が面白いほど殺到する!

「どうやって仕事をとっていけばいいんだろう?」

「今はいいけど、来年の今ごろも仕事があるかな……」。

こんな悩みをスッキリ解決!

税理士でありながら、安定収入の源である「顧問契約」をあえてとらず、ブログ、メルマガ、少人数セミナー、執筆などなど、さまざまな「食う」手段を確立してきた著者が、その全スキルを公開!

中でも管理人が共感したのが、冒頭の「憧れのフリーランス。しかし現実は厳しかった」という箇所です。

管理人は、フリーランスに憧れはありませんでしたが、就職氷河期と呼ばれた時代に社会人となったため、20代から自営の道を考えて仕方なくフリーランスになりました。

高校から働いていたとはいえ、会社員としての期間は10年程なので不安もありました。

フリーランスになったものの、思うように売上が上がらず、お金は減る一方でストレスだけがたまっていきました。

今では何とか本業でやっていけるようになり、息抜きがてらときどき副業をするなどして気楽にやっています。

 

何個も仕事をしているのは食えないからだろう……少なくとも管理人はそう思ってました。しかし著者は、これからの時代は職人的な生き方は難しいから複数の柱を持った方がよいと説いています。

確かにフリーランスが一つの業種に縛られる必要はありません。

いくつも仕事を持つことをポジティブにとらえ、オリジナルを作り出すことが大切です。

また、いくつも仕事を持つことがリスクヘッジになることもあります。

1年毎日ブログを更新することの難しさ

管理人は、1か月毎日ブログを更新したことが一度もありませんが、著者は独立してから4500日毎日更新を続けています。

これは真似しようと思ってもなかなか出来ることではありません。

 

この本ではブログについて「まず1年、やってみる」ことを説いています。そして、「売上の種類を増やすためにブログをやるなら、最初の1年は毎日続けてください。」と書いています。

ブログを継続するには、「アクセスがないのに継続できるか」というモチベーション維持の問題や、「他にやらなければいけないことがあるのにブログに時間を取れるか」といった壁をクリアしなければなりません。

記事を書いても最初はアクセスがほとんどないですし、記事が少なければいつまで経ってもアクセスはありませんから、ほとんどの人はアクセスがある前に止めてしまいます。

ブログが検索エンジンに評価されるには数か月は最低でもかかります。

評価されるためには数記事書いただけでは無理なので、同じ1年でも最初に100記事書いた方が、後で100記事書くよりも早く評価されます。

確かに最初の1年毎日更新できれば、数年後に大きな差となって現れる可能性はあります。

 

本書ではWordpressを始めるために、ドメインとレンタルサーバーの手続きの仕方まで紹介しています。

フリーランスが最初にあたる壁の一つがホームページやブログのことです。

ほとんどの人は無料ブログを使って始めますが、数か月、数年後には独自ドメインで自分のサイトを持つことを考えます。

知識がない人であれば、Wordpressだと難しそうと感じて業者に依頼する人もいるはずです。

本書では、独自ドメインからWordpressのインストール、Wordpressの設定方法、おすすめプラグインまで紹介しています。ただ、出版が少し古いので、プラグインも時代遅れのものがあり、これについてはネットで調べる必要があります。

フリーランスならお金について学ぼう

フリーランスになると確定申告が必要になるため、税金の知識が少なからず必要になります。

著者は、税理士が本業であるため、お金についての記事が多いのですが、税金や資金繰りだけでなく、再投資の重要性なども説いています。

会社や自営業者は、お金を貯めるよりどう使うかが大事ですから、こういった心構えについて学んでおくのはいいことです。

 

青色申告を必ず選ぶよう、確定申告書の作成についても詳しく解説しています。

経理の基本的なことも書いてあるので、知識がないフリーランスには勉強になると思います。

まとめ

この本の著者は、税理士さんとして一人事務所をあえて選んでいます。

これについては賛否が分かれるでしょうが、本書を読めばなぜ著者が一人事務所を選んだかが分かると思います。

 

エストニアでは、ITによって会計士や税理士が消えたといわれており、日本でもAIによって士業の90%が仕事を失うといわれています。

士業はどれも専門性が高い仕事なので、初めてのお客さんにとっては敷居が高いと感じる人もいます。

この敷居を取っ払うためには、ブログやYouTubeは効果的です。

ブログやYouTubeを見て問い合わせるお客さんは契約率が高く、他に浮気もしにくいといわれています。

ブログやYouTubeの効果を得るために重要なのが継続ですが、この本でそれらの継続のためのアドバイスも書いてあります。

 

この本には、複数の仕事をもつ、自分メディアの構築、心構えなど、フリーランスなら知っていて損はないことがいろいろ書いてあります。

あとは実践するのみです。