オウンドメディアという言葉はまだ知らない人も多いと思います。
ここ最近は特に、事務所にいると広告会社やホームページ制作会社から、オウンドメディアをやらないかと電話で営業をかけられます。
オウンドメディアを専門としているわけではないので詳細なことまで書きませんが、オウンドメディアというと一般的に自社が発信するメディアのことをいいます。
自ら発信して運営する、ブログ、動画、Twitter、ホームページ等がオウンドメディアにあたります。
小規模な企業の中にも、Web上の新聞を発信したり、情報サイトといったプラットフォームを持つところも出てきました。
管理人は、不動産業界、士業、保険にFPといった業界で働いてきましたが、今回は不動産業界を例にして自社がオウンドメディアを持っていると、どのようなメリットがあるか説明したいと思います。
不動産業者がオウンドメディアを持つことで、今すぐ買う・借りるお客さんだけでなく、将来のお客さんを育てることが出来ます。
今でも不動産屋の集客は、アットホームやホームズ、Yahoo不動産といったポータルサイト頼み
不動産会社の集客は、今でも不動産のポータルサイトを使っていることがほとんどです。
ポータルサイトというのは、スーモ、アットホーム、ヤフー不動産、ホームズ、といった不動産物件の情報サイトのことです。
不動産会社は、ポータルサイトを運営している会社に広告料を毎月支払って物件情報を載せます。
そして、ポータルサイトを見たお客さんが、物件情報から問い合わせをするというのがこれまでの不動産業界のやり方でした。
管理人自身、不動産会社をやっていましたが、これらのポータルサイトを使って集客をしていました。
しかし、広告を出しても年々、問い合わせが減少しており、繁忙期を除いてはほとんど問い合わせはありません。
そのため最近の不動産業者の中には、自社のオウンドメディアを使ってポータルサイトからの脱却を目指している企業が増えています。
特にアットホームとホームズは苦戦を強いられているようで、毎年加盟店が減少してるそうです。
大手不動産会社の多くが、自社ホームページとは別にブログを活用した情報発信用のサイトを作って集客を行っています。
こういったところでもブログコンテンツの効果が実証されていることが分かります。
不動産業者には、賃貸、管理、売買、建売、再販、コンサルと、様々な業態があります
不動産会社と一口に言ってみても、実に様々な業態があります。
賃貸物件や売買物件を扱う仲介会社や、賃貸物件の管理会社があれば、自社で土地を仕入れて建物を建てるといった建売業者まであります。
中には土地に建築条件を付けて(「建築条件付き」といわれるもの)自社で建物を建ててもらうといった建築業者もいます。
最近では、中古の不動産を仕入れて既存の設備を新品に変えてから消費者に販売する再販業者もたくさんいます。
競売にかけられる物件をメインに扱っている競売業者もあります。
最近は相続案件が増加しているので、コンサルティングに力を入れている不動産特化のコンサル業者も増えています。
アットホーム、ホームズ、ヤフー不動産、不動産ポータルサイトの実際の反響状況はどれくらい?
アットホーム、ホームズ、スーモ、CHINTAIといった不動産のポータルサイトを運営会社は、毎年年末から翌年の3月にかけてテレビCMを流しています。
2018年は、アットホームはウォーリーを使ったCMで、ホームズは岡田結実さんが出ていました。
スーモは緑色のキャラクターが出るCMでしたが、管理人も何度か拝見しました。CHINTAIは実質エイブルの会社なので触れません。
管理人も不動産会社をやっていた頃(本当はまだやってます)は、ネットのポータルサイトに掲載するために物件の写真を撮ったり情報の入力をしたりしてました。
ところが肝心の反響数はというと、アットホームは、1月から3月の繁忙期に数件の問い合わせがありますが、ほとんどは賃貸です。
ホームズにいたっては、1年で問い合わせが数件程度です。
大手不動産にいた頃はホームズに物件を何百件も掲載していましたが、その頃から問い合わせは少ないと感じてました。
ヤフー不動産は、迷惑メールが届いただけで、とてもではありませんが反響というレベルのものではありません。
なのでヤフー不動産の問い合わせは、実質ゼロでした。
不動産会社というと、かなり広告にお金を使うことで知られていますが、集客にいたらないことも多いです。
売買にいたっては、1件の反響に数万円以上かかっているのが実際のところです。これは大手の話なので、町の不動産はもっとかかってるかもしれません。
ネットで集客が出来なければ、結局は店舗の立地と紹介が重要になってきます。
不動産会社の集客は、ポータルサイトだけでは厳しい時代
不動産仲介業者にとって、現在のポータルサイトはあまり集客に効果がなくなりました。
周りの不動産会社の社長に聞いても、ポータルサイトから集客が取れているといった話を聞いたことがありません。
理由は、ポータルサイトが、物件が重複したら1社しか表示させないのに、1つの物件を何十社も掲載しているからです。
時には30社以上が1つの物件を出稿しているなんてこともあります。
その結果、不動産業者はポータルサイトに見切りをつけ、仕入れやコンサルティングに力を入れています。
仕入れは、集客はあまり関係ないですし、コンサルティングは競合が少なくなるからです。
今後は、ただ物件を紹介するだけのポータルサイトでは、益々不動産会社のポータルサイト離れは進んでいくはずです。
以前は不動産会社はアットホームに加盟するのが当たり前で、廃業以外でアットホーム会員を脱会するのということはありませんでした。
ところが今では、オウンドメディアを使って集客に成功した企業がどんどんポータルサイトをやめていっています。
アットホームの社員さんも、脱会を回避させるためにいろいろ提案をしてくれますが、ほぼ効果がないとのことです。
不動産会社が紹介できる物件はどこも同じ
大手不動産会社も駅前の不動産会社も、お客さんに紹介する物件は同じです。
理由は、どこの不動産会社も、レインズという流通システムを使って物件検索をするからです。
レインズを使って不動産を紹介するので、どこの不動産会社に行っても紹介される物件は同じです。
不動産会社がお客さんから物件を預かったりした場合は、一般媒介でない限りレインズに登録しないといけないので、不動産会社はレインズを使ってどこでも検索出来てしまいます。
東京の業者で自社物件がなかったとしても、レインズを使えば茨城や群馬といった県外の物件を何百件と紹介できるのです。
不動産会社は、このレインズがあれば、市場に出てる不動産のほとんどを紹介できるので、あとは集客の問題です。
集客の期待できないポータルサイトに毎月何万円も何十万円も費やすより、集客のできる広告に費用を割いた方がいいわけです。
ポータルサイトに毎月何万も何十万円も支払うくらいなら、ブログコンテンツに力を入れたほうが将来的には有利です。
これからの不動産会社は、ポータルサイト会社への依存は命とり
これから不動産で開業するなら、アットホーム、スーモ、ホームズといったポータルサイトだけでは厳しいのは間違いありません。
ポータルサイトを継続するにしても、今後は自社メディアが必要になると考えられます。
広告にお金をかけるくらいなら、開業場所を重視した方が(認知される)結果的に広告費削減につながります。
今後は、益々人口減少が進み、不動産市場は変化していくと思われますが、大手ポータルサイトは市場の変化に対応しきれていません。
今までのように「不動産会社は不動産という商品を売る」のではなく、これからは「不動産を通してライフスタイルを提案」していくといった発想が必要になってきます。
不動産業界は遅れています。
アフィリエイトやブロガーの間では当たり前のことでも、不動産業界では当たり前ではありません。
アフィリエイトやブログの集客論学んで、ポータルサイト依存を断ち切ることが成功への道です。
上記で昔は不動産屋やってたと書きましたが、実は今も経営してたりして。
依頼を断ることもあるので、そんな頻繁に取引はありませんが、ライフプラン相談から不動産相談に発展することがあるからです。
あとは再販目的ですね。いずれにしてもブログがきっかけになることは多いです。