士業には、法律などの専門性があるので、昔は営業をしなくても仕事の依頼がありました。
ところが現在では、士業の中で一番専門性が高い弁護士でも、3人に1人が困窮しているといわれています。
士業の試験はどの試験も合格率が10%以下なので酷い話です。
にもかかわらず、士業の数は年々増加しているといわれています。
ところが士業の数に比例して仕事の数が増えたかというと、実はITによって年々業務は奪われ、士業の仕事は年々減っているという状況です。
士業やファイナンシャルプランナーなどの資格を活かす仕事に限らず、独立後に重要なのは集客です。どの士業も限られた仕事を奪い合っているという状況なので、勝ち抜くために何が必要かを考えなければなりません。
資格を取得して燃え尽きる専門家
士業の試験に合格するには、最低でも1年は勉強しなければならないので、せっかく苦労して取得した資格で勝負したいと思うのは致し方ないことです。
特に弁護士や公認会計士といった資格は、高額な費用を支払って大学院に通ったり、資格予備校に通うのが前提になってます。
わざわざ高いお金を払って弁護士や会計士になったのに、登録しないのはむしろ不自然といえます。
士業の中でも比較的短期間で合格できる行政書士や社会保険労務士といった資格であっても、十数万円以上かかるのは珍しくないので、支出したお金を回収するために登録するのは当然です。
しかし、士業の登録というのは、一般的には独立を意味します。
士業やファイナンシャルプランナーで独立した人の中には、資格の勉強で燃え尽きてしまっている人も多いです。
重要なのは独立した後のことなのですが、何とかなると思って独立して何とかならずに廃業する人は思っている以上に多かったりします。
独立後に直面する集客の問題
難しい資格に合格して独立した後、最初に直面するのは集客の問題です。
士業やファイナンシャルプランナーといった専門家には、専門的な知識があるかもしれませんが、そのサービスを誰も知らなければ売上はいつまで経ってもゼロです。
いくら人の役に立つサービスであっても、集客がなければサービスを提供することができません。
資格試験に合格するよりも、集客して売上を上げることの方が実は何倍も難しいです。
士業の試験は合格率が10%以下なので、勉強が得意な人は多いのですが、実はパソコンやネットが苦手な人は多く、官公庁への手続きも今もアナログだったりします。
独立した人の中には、集客がないので他の資格勉強を始めだす人もいます。
しかし、いくら他の資格を取得しても、根本的な問題を解決しなければ何も変わりません。
ダブル資格で業務の幅を広めようと試みても、実際に集客につながることは稀です。
いろいろな営業
集客のためには営業が重要です。
営業には、ホームページ、ブログ、リスティング広告、紹介、ポスティング、飛び込み営業、テレアポ、セミナー、交流会などがあります。
中でも、これから起業する人が必ず取り組んだほうがいいのは、ホームページとブログです。
ワードプレスでホームページを作成すれば、更新は自分でいつでもできます。
良くないホームページは更新が自分でできず、更新のたびに費用がかかったりします。こういったホームページは、やがて更新しなくなるのは間違いないので、自分で更新できるホームページに早めに変えたほうがいいでしょう。
リスティング広告はネットでの広告です。リスティング広告は自分で設定できるので、最初のうちは活用を考えてもいいと思います。
紹介には、同業者からのものも含みます。同業者でも専門分野が違うことがあるので、横のつながりも重要です。
ポスティングは、チラシをポストに入れることですが、最近のマンションはポスティング禁止が多いです。チラシを作って新聞販売店に持ち込むこともできますが、それなりに費用がかかります。
セミナーは、自分で講座を実施することですが、最初は申し込みがないことも多いです。継続が重要です。
交流会は、商工会議所が主催するのものから個人が企画して行うものまであります。交流会では、あまりガッツかず、自分を知ってもらうことが重要です。
営業は自分のことを知ってもらう作業
特に士業は営業が苦手な人が多いです。
営業が嫌だから士業として開業したという人も多いくらいです。
しかし、営業というのは、出会った人に営業をかけるよりも、自分のことを知ってもらうことが重要です。
仕事を受注しようと思ってもその人がサービスを求めているとは限りません。
しかし、自分のことを知ってもらうことで、今はサービスが不要でも、将来あなたのサービスを必要とする可能性はあります。
また、その人はサービスが不要でも、その人の知り合いはサービスを必要としてるかもしれません。
無理な営業をかけると将来の売上を逃すことになるわけです。
ホームページとブログの役割
ホームページとブログとでは役割が違います。
ホームページは、会社や個人のサービスや企業のプロフィールを提供して、ホームページに訪れた人の信頼を得ることが目的です。
ブログは人の役に立つ記事を提供することで、集客につながります。
ワードプレスなら更新が楽にできるので、更新し続けることで様々なキーワードから、あなたのサイトに訪れる人が増えていきます。
ブログは個性を出すことも可能なので、ブランディングの構築にも適しています。
ホームページは会社や個人が信頼を得るようなデザインにして、ブログでは人の役に立つコンテンツを発信することで、資本の少ない個人でも集客が可能になります。
管理人の顧客の中には、ブログを発信し続けて、広告に費用をかけずに集客に成功した会社があります。
ブログで集客できるまでは、毎月広告に何十万円も費やしていましたが、ブログに力を入れたことで毎月の広告費を10分の1以下に抑えることに成功したそうです。今ではドメイン料とレンタルサーバー代だけで今までの何倍も集客があります。
ブログで集客できる人は、何で起業するかを間違えなければ、成功しやすいです。