以前、ネットで登録した不動産投資サイトからメールで「ワンルームマンション投資」のセミナーの勧誘を受けました。
セミナー会場が横浜駅と近かったので参加してみました。
セミナー開始時刻は、夜の8時からだったのですが、主婦らしい参加者も1人いました。
受講生は、会社帰りのサラリーマンが多い印象で、管理人含めて受講者は5人でした。
Contents
不動産投資(ワンルームマンション投資)いつやるの?
セミナーは、開始前に配布されたレジュメにそって進められ、内容はよくある不動産会社のマンション投資セミナーでした。
前半では、「なぜ、不動産投資を今やるのか」という理由を5つに分けて説明され、後半は、金融機関についての話と相談会でした。

以下5つの理由を分けて紹介します。
①かつての終身雇用制度が崩壊し、先行きが不安だから
1つ目の理由は、日本の労働契約の特徴といわれた終身雇用制度の崩壊によって先行きが不透明になり、それによって賃金のベースアップが見込めなくなるため、給料以外の収入が必要になるということです。
確かにバブル崩壊後の日本では、終身雇用は崩壊しています。
一部の人の間で終身雇用が評価されていますが、経済状況の変化が目まぐるしくなった今では、企業が終身雇用を維持するのは難しいといえます。
今年から有期雇用の更新で5年以上働いている人は、申し出ることで無期契約にできる「無期転換ルール」が本格的に適用されていますが、対象になるのは要件を満たしたごく一部です。
日本では、労働者は労働基準法によって守られているため、会社から社員を解雇することは非常に難しいです。
そのため会社が労働者の賃金を上げるということは将来のリスクを抱えることとなりますから、賃金を上げることができないのです。

また、年々生活が苦しくなっているのは事実なので、資産形成に興味を持つサラリーマンや会社員が増えています。
最近は、副業を認める企業も増えてきました。
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②将来の年金に対する不信感が高まっているから
若い人の一部では、「将来年金がなくなる」といったことがまことしやかにささやかれているそうです。
年金が支払われたとしても、最低限の生活が保障されておらず、年金だけでは生活ができるかどうかといった不安はあると思います。
確かに年金制度に対する不信感は若年層の間で高まっていますが、年金制度自体は将来も維持されると思います。
年金制度は、そもそも老後生活を保障しているわけではなく、年金制度の維持に問題があるのであれば、給付と負担を見直すとされています。
つまり、年金制度の見直し(改悪)によって年金制度自体の維持が図られるというわけです。
よく年金が減らされるとか、支払った保険料と年金が見合わないとか言われます。
年金制度の内容自体は法律によって決められていて、受け取る年金は物価変動等を除いて前から同じです。
変わったのは、現役世代が負担する保険料です。
一応、国民年金も厚生年金も2017年9月で保険料が固定されましたが、それまでは毎年保険料は上昇し続けてました。
現役世代の生活が苦しくなったのは保険料の上昇が一因です。
テレビや新聞の報道で年金だけでは生活が難しいことが明らかになりました。
にもかかわらず、何とかなると思っている人がいますが、実際は何とかなりません。
実際は何とかならないので、生活保護を受給している人の内訳に目を向けると高齢者がダントツで多いというわけです。
③銀行に預けても金利がつかない
現在の普通預金は、0.01%以下なのでお金を銀行に預けても、ほとんど金利がつきません。
引き出した際に手数料が引かれたら、手数料分を取り戻すために何百年もかかってしまいます。
銀行に預けてもお金を腐らせるだけなので、運用を実践するという理由には一理あります。
ただ、その運用先がマンション投資がベストかどうかは別問題です。
不動産会社の営業さん曰く、マンション投資なら5%で運用できるうえ、ローン完済後は資産が残るとのことです。
不動産会社が表示する利回りは、今でも表面利回りがほとんどなので、実質はもっと少なくなります。
実際の収支は、赤字となることも多いため、ローン完済後に資産が残るという点を強調することが多いです。
また、資産となるには、部屋が埋まることが必須なので立地は特に大事です。
管理人の経験では、ワンルームなら8分以上の物件を紹介すると、遠いと言う人が多い気がします。
需要があるかどうかは7,8分が分かれ目と見ています。
残る資産というのは、築何十年も経ったワンルームマンションですが、古くても場所が良ければ意外と需要はあったりします。
反対に駅から遠いと、安くてもなかなか埋まりません。
④日本でも不動産運用が一般的になってきたから
日本も欧米のように不動産投資が一般的になってきたという理由です。
証券会社でJ-REITが販売されるようになり、日本でも不動産投資信託の商品が購入できるようになりました。
また、サラリーマンや公務員の中には、不動産投資に興味を持っている人が増えています。
ローンの金利が2%台だったとしても、不動産投資なら表面利回り10%以上というものは多く、実質で見てもローンの金利を超えるものがあるからです。
だからといって、不動産投資には他にもアパート投資やビル投資がありますので、マンション投資がベストであるとは限りません。
他の不動産投資と比べて比較的少額から始められるのがワンルームマンション投資のメリットということですが、実は資産としての評価は高いとはいえません。
実際、区分所有マンションだと担保評価がそれほどつかないケースは多いです。
それに日本と欧米とでは、資産の評価が全然違います。また、不動産市場の需要と供給のバランスにも問題があります。
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⑤首都圏ではマンションが値上がりしている
特に東京では、マンションの値上がり現象が起きていて、個人でも転売して儲かっているケースもあります。
また、不動産は立地が特に重要なので、マンションの値下がりが比較的緩い東京はいいと思います。
ただ、現在はマンション自体が新築も中古も高値で推移していますので今後の出来事(特に東京オリンピック後)次第ではどう転ぶか分かりません。
ちなみに金利が下がると不動産は値上がりし、金利が上がると不動産は値下がりするといわれています。
今のマンション高騰の原因は、資材の高騰といわれています。
それに加えて職人不足もあります。
管理人は15年前に学費を稼ぐために建設現場で職人として働いていましたが、当時からすでに職人不足で60人いた社員のうち20歳代以下は3人しかいませんでした。
ただ、今後もマンション価値が維持できるのであれば、少額で始められるマンション投資はお手頃といえます。
不動産投資のポイント
不動産投資が資産形成に向いているポイントとしては、やはり入居者から得られる家賃収入でローンを返済していきながら、完済し終わった後は建物付きの土地(建物が古くても土地が手に入る)という資産が手に入ることです。
ただ、マンション投資の場合は、ローン返済期間のキャッシュフローは持ち出しが多く、ローン返済後は築年数の経ったマンションしか残りません。
マンションにも土地の権利があるので、建物が古くなった場合はデベロッパーに権利を買ってもらえるかもしれませんが、過去のマンションの建て替え例は、実はそれほど多くありません。
建て替えがうまくいった例では、前よりも大きな建物の建設が可能だった(戸数が増えたので建て替え費用の負担が少なくて済んだ)というものが多く、建て替え例が少ないのは、やはり費用負担の問題からというのが原因のようです。
また、マンション投資の最大のリスクは、空室時は全額ローンの負担を自分がしなければならない点です。
金融機関の話と相談会
金融機関の話は、どんな金融機関を紹介できるかという内容でしたが、その会社は韓国系の金融機関を中心に紹介してるようでした。
少し前にも韓国系の金融機関が日本で不動産融資を行っているとニュースになって話題となりました。
何種類もの韓国系金融機関と取引があるようで、不動産会社がそもそも韓国系ではないかと疑うほどでした。
それと、ローン金利が日本の金融機関よりも全体的に高めでした。
金融機関自体がマンション投資はリスクと捉えているからでしょうね。
その後の相談会では、受講者一人に不動産会社の営業が一人つくのですが、管理人についた営業さんは新人だったらしく、質問(簡単なのに)の都度、上司に聞きに行ってました。
当初は、相談会は30分の予定だったので30分経過時に挨拶をして帰ろうと思ったのですが、なかなか帰してくれず、セミナー会場を出た時には40分もオーバーしてました。
しかも、アポイントを無理やり入れられたのに、ドタキャンされました。
