2019年6月4日、鎌倉の大仏と並ぶ鎌倉の名所、長谷寺に行ってきました。
長谷寺というと「長谷観音」が有名で、毎日多くの観光客が訪れます。
また、境内の観音山のすそのから中腹にかけて、様々な種類の植物が生えているため、四季を通じて花が咲いています。
見晴台からは鎌倉の海を一望でき、鎌倉八景に相応しい素晴らしい眺めを堪能できます。
鎌倉長谷寺
宗派:単立寺院(浄土宗)
山号寺号:海光山慈照院長谷寺
建立:天平8年(736)
開山:徳道上人
「本尊の十一面観音像は日本最大級の木造の仏像です。
寺伝によると、開山の徳道上人が大和国(奈良県)初瀬の山中で見つけた樟の巨大な霊木から、二体の観音像が造られました。
一体は大和長谷寺の観音像となり、残る一体が衆生済度の願いが込められ海に流されたといいます。その後、三浦半島の長井浦(現在の初声あたり)に流れ着いた観音像を遷し、建立されたのが長谷寺です。
境内の見晴台からは鎌倉の海が一望でき、また、二千株を超えるアジサイをはじめ、四季折々の花木を楽しめます。」
本尊の十一面観音菩薩像は像高三丈三寸(9.18m)にも及ぶ本邦最大級の木彫仏で、東国を代表する観音霊場の象徴でもあります。伝世する寺宝により鎌倉時代には一山としての寺観が整っていたとみられ、同じ頃の成立と伝わる、坂東三十三所観音霊場の第四番札所に定められた当山は、諸方からの篤い帰依によりその法灯を今の世に伝えております。
鎌倉長谷寺のパンフレットから
長谷寺までのアクセス概要
江ノ電「長谷駅」
所在地 | 神奈川県鎌倉市長谷3丁目11−2 |
アクセス | 江ノ電「長谷」駅から徒歩で5分 |
拝観料 | 大人400円・小学生200円 |
時間 | 夏(3月~9月):午前8時~午後5時 冬(10月~2月):午前8時~午後4時30分 |
2,3年前に行った時は拝観料が300円だったと思いますが、400円に値上がりしてました。
鎌倉の寺院は最近になって値上げラッシュが続いてます。
2019年6月に訪れた時は、駅が工事中でした。
2020年4月にリニューアル予定だそうですが、画像で見るとこんなスペースあるかなという気もします。
長谷駅リニューアル工事の完成イメージ図
長谷駅から長谷寺に続く道。この道を3分ほど歩けば「長谷観音前」交差点に着きます。長谷観音前の交差点を曲がった突き当りが長谷寺です。
長谷寺には駐輪場がありますが、バイクを停めると警察に通報されます。
寺院の隣にある駐車場は、普通車なら30分あたり300円です。
山門から本堂まで
長谷寺の山門です。山門には有名な長谷寺の提灯がかかってます。「長谷大観音」と刻まれた石柱もあります。
長谷寺の境内図、思ったより広いです。
山門の近くには、長谷寺で命名した新種のあじさいが3種類置かれてます。
長谷寺で命名された新種のアジサイ「長谷の祈り」
同じく新種のアジサイ「長谷の潮騒」 開花はまだ先ですね。
新種アジサイ「長谷四片」
参道の両脇は花の寺といわれるように自然があふれています。緑の葉っぱはもみじの木です。
「地蔵堂」の周辺には千体地蔵尊が祀られています。観音信仰と並ぶ庶民の信仰が篤いのが地蔵信仰です。
水かけ地蔵とその後ろには何体もの地蔵尊が並んでました。地蔵堂の裏にもたくさんの地蔵がありました。
「大黒堂」堂内には、出世開運授け大黒天、さわり大黒が祀られており、江ノ島七福神の一つになっています。
長谷寺の鐘楼。鎌倉八景では、「長谷の晩鐘」として親しまれています。
長谷寺の本堂です。
養老五年(721)、大和の長谷寺の開山である徳道上人の本願により、二人の仏師により楠の霊木から二体の観音像が造られ、そのうちの一体が大和長谷寺の本尊となり、残る一体は行基菩薩によって海中に奉じられました。
天平8年(736)になって、海中に奉じられた尊像が長井浦(横須賀市長井)の洋上に顕れ、藤原鎌足の孫の房前(ふささき)によって鎌倉へ遷座され、鎌倉長谷寺の十一面観音像となったそうです。
長谷寺の見晴台からの眺め
長谷寺は、鎌倉八景のうちの「長谷の晩鐘」と呼ばれて、鎌倉の景勝地の一つになっています。
長谷寺の見晴台からは、由比ヶ浜はもとより、逗子マリーナや三浦半島を一望できます。
ここよりもあじさいの径の途中からの眺めの方が良かったりしますが、見晴台はテーブルとイスがあるので休憩ができます。
見晴台のフェンスに設置された「景観案内図」には、光明寺や城ヶ島も描かれてました。空気が乾燥してれば見れるかもしれません。
眺望散策路(あじさいの径)
長谷寺は、あじさいの寺としても知られています。
観音山に広がる眺望散策路は、梅雨の時期はあじさいの径となります。
あじさいの径の入口にはあじさいが植えてありました。満開には少し早いようですが、きれいです。
長谷寺では、40種類・2500株を超えるあじさいが見れます。
あじさいの路の途中にあった仏像。仏像を見ると寺院の境内であったことを確認できます。
6月4日の段階では、満開はまだこれからといった感じでした。
あじさいの路の途中に、前方が開ける場所がありますが、ここからの見晴らしはなかなか良いです。
由比ヶ浜海岸や材木座海岸が一望できます。マリーナの建物も見えました。
ホンアジサイとガクアジサイです。ガクアジサイが日本原産の花で、ホンアジサイが逆輸入される形で広まったそうです。
白いガクアジサイ。アジサイにも色々種類があって面白いです。
ガクアジサイが美しく、今回の長谷寺めぐりで好きな花になりました。
あじさいの路
紫色のあじさい
歴史ある寺院だけあって脇道で石像をよく見かけます。
「転輪蔵」中には、回転式の経蔵が備えられています。
回転させることで、中に納められている大蔵経をすべて読誦した功徳が得られるそうです。
境内の庭園には、苔も生えてました。
訪れた時は、観音ミュージアムで春季展がやってました。
本堂隣の観音ミュージアム
由比ヶ浜で海の家が建設中
長谷寺に寄った後、由比ヶ浜に行ったら、海の家の建設をしてました。
海の家の建設工事を見ると、いよいよ夏だなとしみじみと感じます。
帰宅途中で和賀江島の前を通ったら潮が引いてましたので、少しだけ立ち寄りました。
和賀江島は、日本最初の人工の湊があったといわれる場所です。
ここからは江の島が見え、天気が良ければ富士山も見えます。
いつもは海面が上がって海の中ですが、干潮だと歩くことができます。満潮のときは、写真に写っている一帯は海の中です。
いつもは海で隠れてますが、干潮だと石碑まで歩いて行くこともできます。
和賀とは、今の材木座の古名ににして此の地住昔筏水運湊の港たりしより、やがて今の名を負うに至れるなり。和賀江島は、其の和賀の港口を扼する築堤を言い、今を距る六百九十余年の昔、貞永元年勧進聖人往阿弥陀仏が申請に任せ平盛綱之を督して七月十五日起工八月九日竣功せるものなり。
大正12年(1923)に起きた地震では、6~7mの津波が由比ヶ浜に押し寄せて海沿いの建物が流されたそうです。
長谷寺のまとめ
・長谷寺には観音様があり、大仏と並ぶ鎌倉の名所となっている。
・長谷寺の本尊は、十一面観音菩薩像である。
・長谷寺はあじさい寺として知られている。
・長谷寺には、40種類を超えるアジサイが植えてある。
・高台からは鎌倉の街や海岸を一望できる。